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離型性・非粘着性

「固形物が型から外れやすい」「粘着物が付着しにくい」

こういった特性を「離型性」または「非粘着性」といいます。

離型性・非粘着性は、表面に粘着や焼き付きを起こさない性質を表し、生活に身近なものでいうと、

テフロンコーティングのフライパンや炊飯器の内釜などはこの特性を活かした製品です。

この特性は工業部品においても、成型物や粉体の付着を防止する、あるいは除去を容易にするなど、

金型、輸送機器、印刷用部品、食品機械などで用いられております。

離型性・非粘着性は、その中でも特に金型の表面処理に非常に重要な機能です。

成型材料である樹脂などの粘着物は、成型後に金型に付着したまま残留してしまう場合があります。

金型に残った付着物は、成型部品や金型自体を損傷させたり、定期的なメンテナンスが必要になったりと、

生産ロスを生む原因となってしまいます。

このような課題に対して、離型性・非粘着性の特性を持った表面処理を行うことは非常に有効な対策です。

金型以外にも搬送用のローラーやガイド等に粘着物が付着してしまう場合があり、そのような事象に対しても離型性・非粘着性は重要となる機能です。

無電解ニッケルめっきにおいては、フッ素樹脂(PTFE)を皮膜に含有させたカニフロン等のめっき処理が用いられる事が一般的です。

1. テフロンコーティングとの比較

上記「離型性・非粘着性の概要」でもご説明した通り離型性・非粘着性をお求めの際は、「PTFE含有無電解ニッケルめっき」が用いられる事が一般的です。

比較対象として良く上げられる「テフロンコーティング」ですが、厳密に言うと「PTFE含有無電解ニッケルめっき」とは特性が異なります。

皮膜 カニフロン

テフロンコーティング

耐摩耗性 △~〇
膜厚均一性
離型性・非粘着性
摺動性
撥水性 〇~◎

離型性や滑り性が良い表面処理となるとやはりテフロンコーティングです。

しかし、テフロンコーティングよりは若干劣りますが、PTFE含有無電解ニッケルめっき(カニフロン)も離型性や滑り性が優れた表面処理です。

更に、硬度や耐摩耗性や膜厚精度や皮膜均一性の面ではテフロンコーティングよりカニフロンの方が優れている為、トータルで見た時にカニフロンは使い勝手が良い表面処理として知られています。

実際、離型性や滑り性が求められる用途でも、テフロンコーティングではなく無電解ニッケルめっきが選定されるケースは数多くございます。

2. 適用材料実績

離型性・非粘着性向上の適用材質実績例

◎食品材料

チョコレート 中華材料(餃子の皮etc.)
和菓子 穀類

※カニフロンは食品衛生法に適合しています。

◎樹脂材料

PE(ポリエチレン) EP(エポキシ)
PP(ポリプロピレン) PA(ポリアミド)
PU(ポリウレタン) PTFE(テフロン)
PS(ポリスチレン) PVC(ポリ塩化ビニル)

Case.1 ポリウレタン樹脂の離型性向上・材料ロス低減・清掃面での負荷低減

自動車部品の製造装置を生産しているメーカー様。

自動車の内製部品のTPU(熱可塑性ポリウレタン樹脂)を成形する際、

樹脂が金型に固着してしまう問題が生じていました。

樹脂を溶かして成型する事もあり、高温下(200℃)で使用可能且つ、離型性向上可能な表面処理として弊社のカニフロンをご採用頂きました。

材料のロス低減、清掃面での負荷低減に貢献しています。

Case.2 食品(製菓)を製造するラインに対する非粘着性の向上・生産コスト低減

 製菓メーカー様。

製菓製造ラインでチョコレートを型に流して形作る際に、チョコレートが金型に付着してしまう問題が生じていました。

一日に何度もラインを止めて清掃する為、生産効率が落ちてしまう、清掃で使用するアルコールの費用が生産コストを上げてしまうなどの問題がありました。

上記課題を解決出来る且つ、食品衛生法をクリアしている表面処理を探されており、カニフロンをご提案させて頂きました。

カニフロンは非粘着性に優れた皮膜であり、清掃の回数が減るとご評価を頂きました。

Case.3 食品(和菓子)を製造するラインに対する非粘着性の向上・生産性の向上

 和菓子メーカー様。

和菓子の材料をSUS材のバットに流し込み、固めて製品とする仕様。

冷やし固めた後に、和菓子がSUSのバットにくっついてしまい製品を取り出すのが困難であったとの事です。

非粘着性目的の為、カニフロンをご採用頂きました。

製品を型から容易に取り出せるようになったとご評価頂いております。

Case.4 ポリエチレンの焼き付き防止・メンテナンス性向上

成形・加工メーカー様。

水道管の内面に耐食性向上を目的として張られるシート(ポリエチレン)を成型する金型に於いて金型にポリエチレンが付着してしまう問題が生じておられました。

硬質クロムメッキを施工しても離型性を向上させる事が出来なかった為、カニフロンをご評価頂きました。

メンテナンスで銅ベラを使用し数時間かけてポリエチレンの除去を行っていたものが、

カニフロンを施工した事により、メンテナンスの時間が15分程度に短縮されたとの事です。

また、無垢材や硬質クロムメッキ施工時には成型物に樹脂の焼け付きが発生し、問題となっておりましたがカニフロンを施工した事により、これらの問題も解決されました。

Case.5 樹脂の離型性向上・耐食性向上

樹脂の製造メーカー様。

インフレーション成形にて丸ダイから出てきたチューブが通る部品。

従来の仕様はブラスト+硬質クロムめっき。

溶融樹脂がマンドレル表面に沿いながら通過する際に、通過時の滑りが悪いために欠陥が発生してしまっていたとの事です。

また、硬質クロムメッキでは腐食が生じてしまい、高頻度でメンテナンス(再処理)をする必要がありました。

そこで樹脂の流動性向上と、耐食性向上を狙ってカニフロンを施工頂きました。

非常に滑りが良く、硬質クロムめっきより腐食が少ないとのご評価を頂きました。

Case.6 食品を製造するラインに対する非粘着性の向上・生産コスト低減

食品メーカー様。

穀類を流す金属検出器に使用するホッパーに対して、離型性のある表面処理を探しておられました。

カニフロンを採用いただきました。

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